確定申告は必要?仮想通貨の損失がでている時に知っておくべき事と税金対策

仮想通貨取引による所得には税金がかかり、確定申告が必要になります。では損失が出た場合はどうなのでしょうか?今回は仮想通貨取引で損失が出た場合の税金や知っておくべき事、損失時にできる税金対策を紹介します。

仮想通貨取引で損失が出ている場合の確定申告は必要か

まず、結論から言うと、年末時点で仮想通貨取引において損失が出ている場合、仮想通貨取引においては確定申告の必要はありませんが、翌年度以降の税額を相対的に低くするためにできることなど、損失が出ている場合においても知っておいたほうが良いことがいくつかあります。

※他の雑所得がある場合には確定申告自体は必要になる可能性があるのでご留意ください。その際には、雑所得内であれば仮想通貨により発生した損失を相殺させることができます。

特に、2018年のようにビットコイン価格が下落傾向にあった市場環境では、損失がでている方が多くなりますが、損失が出ているときの税金対策についてはあまり知られていません。

仮想通貨による所得にかかる税金

個人での仮想通貨取引による所得は雑所得に分類されます。
雑所得は次のような特徴を持っています。

  • 総合課税の対象で、給与所得等の他の所得と合計した金額に応じて税率が変化
  • 所得額が大きくなるほど税率が高くなる累進課税
  • 仮想通貨取引によって生じた損失分を給与所得等の他の所得区分の所得から差し引くことはできない
  • 損失を翌年に繰り越すことができない

仮想通貨取引で損失が出ている場合に知っておくべきこと

昨年度総平均法を採用した人は要注意

まず初めに、市場の動向などから体感的に損失が出ているだろうという判断をせず、必ず正確な損益計算を行いましょう。体感では利益が出ていないと思った場合でも、採用する計算方法によって所得額が大きく異なることがあります。仮想通貨取引の所得計算には移動平均法または総平均法が用いられます。
移動平均法は計算が複雑ですが、比較的体感に近い所得金額になるのに対して、総平均法は計算が簡単ですが、仮想通貨の市場の動きによっては体感と大きく乖離した所得金額になることがあります。

国税庁は移動平均法を選択することを原則としていますが、継続して適用することを条件に総平均法の利用が認められています。

上で述べたように総平均法での計算結果は体感の所得額と異なる事があるので注意が必要です。体感では判断せず、必ず正確な所得額を把握してください。

仮想通貨の確定申告で利用される「移動平均法」「総平均法」の違いとは?

2018.03.03

他の雑所得がある場合は雑所得内で相殺できる

仮想通貨の取引により発生する所得は原則として雑所得となります。アフィリエイト報酬など、他に雑所得に該当する所得がある場合は雑所得内であれば仮想通貨取引での損失分を相殺できるので、損失が出ていたとしても正確な損失額を把握することが重要となります。

適切な処理をすれば翌年度以降の税額を相対的に低く抑えることが可能できる

例えば、仮想通貨取引により発生した損失が200万円でもビットコインの含み益*(1) が50万円となっているというケースがあります。このような場合、適切な処理をすることで翌年以降の税額を低くできる可能性があります。

これは、仮想通貨の取引により発生する所得は原則として雑所得になることから、仮想通貨取引により発生した損失は繰り越すことができません。損失としてマイナスとなっている分、所得が減るわけではないので、当年度に多くの損失を出しておくよりは翌年度以降に発生する可能性のある利益を抑える対策を行うことが望ましいこととなります。そのために、仮想通貨取引により損失が発生した場合で、かつ、含み益がある通貨を保有している場合は利益を確定させて実現損益をできるだけ0に近づけておくことが節税において大切になります。

具体的には含み益のある通貨を売却して、すぐに同じ価格で買い戻すことで、保有資産状況は変えずに、利益を実現させるという処理をします。この処理を行うことで時価があがっているため、取得原価*(2) が上がり、翌年以降にBTCを売却したときの利益が少なくなり、税額を低く抑えることができます。

※必ず移動平均法で計算を行ってください。総平均法では、同年度内の買い戻しによって1年間での取得原価が変化するため、それまでに行っていた取引から発生した損益が変動するため、意図した結果とは相違してくる可能性があります。こうしたシミュレーションを行うことができる点も、移動平均法による計算を行う利点と言えるでしょう。

*1 含み益:保有している仮想通貨の取得原価とその時価の差額で未だ確定していない利益のこと

*2 取得原価:仮想通貨を取得するときに支払った金額(手数料等含む)

具体例

ビットコインの含み益があるとき

利益確定の処理をしなかった場合
2017年に1BTCを10万円で購入。2018年に1BTCの価格が60万円に上がったが、保有し続け2019年に1BTCを100万円で売却。※他の通貨を2018年に売却し、損失が60万円発生している場合。
 
このようなケースだと、2018年度は損失が60万円発生していますが、雑所得の区分から発生した損失は繰り越せず、2019年度には利益が90万円発生してしまいます。
 
100万円(売却価格)ー 10万円(取得価格)=90万円(所得額)

利益確定の処理をした場合
2017年に1BTCを10万円で購入。2018年に1BTCの価格が60万円に上がったので一度売却して同じ価格で買い戻す。2019年に1BTCを100万円で売却。※他の通貨を2018年に売却し、損失が60万円発生している場合。
 
このようなケースだと2018年度は損失が10万円となります。一方で2019年度には利益が40万円発生することとなり、「利益確定の処理をしなかった場合」と比較して、2019年度は利益が50万円減少することとなります。
一方で2018年度についてはどちらも損失が発生しているため、雑所得としては0で同じです。
 
100万円(売却価格)ー 60万円(取得原価)=40万円(所得額)

このように含み益のある通貨の利益を確定させることで、その年度の利益額を低くすることができます。

 

損失が出ているときでも正確な損益額を把握することが大切

価格変動の大きい仮想通貨への投資では損失発生リスクは避けられません。しかし、上で紹介したように損失が出ている時にも確定申告や税金対策のためにやるべきことはいくつかあります。そのためには、まずご自身が行った取引からいくら損益が出ているか、現状保有している通貨の価値はいくらなのか適時・適切に把握することが大切になります。

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