STEPN(ステップン)は2021年末、歩くことで暗号通貨の報酬が得られるMove to Earnサービスとして始まりました。
2022年5月17日現在で世界のユーザー数は49万人を超え、日本でも急速に利用者が増えています。
最近ではテレビ番組でも紹介される話題になっています。
専用のアプリと暗号通貨で気軽に始められるSTEPNですが、日本においては歩いて得られた報酬や靴を売却し得られる対価について税金がかかる可能性があります。
また、現在のSTPENでは一部計算に必要なデータを参照できないものがあり、収益計算も複雑になっています。
本記事では2022年5月23日現在、STEPNで遊ぶ際に知っておきたい収益の計算・税金について解説していきます。
本記事はこんな方に向けて書いています
- STEPNユーザーで収益計算について知りたい
- STEPNの確定申告について知りたい
- これからSTEPNを始めるけど税金のことが気になる方
目次
STEPNとは?
STEPNは歩いたり、走ったりすることで暗号通貨(仮想通貨)を報酬としてもらえるアプリサービスです。
はじめるには専用アプリ(iOSとAndroid版がある)をダウンロードし、アクティベーションコード(招待コード)を入力し開始します。
アプリ内のウォレットに暗号通貨を入金し、NFTスニーカーを購入すれば歩いて報酬を得ることができるようになります。
STEPNはSolanaとBSC、ETHのチェーンに対応しているが注意点も
STEPNは、開始当初Solana(ソラナ)のブロックチェーンに対応していましたが、2022年4月にBSC(バイナンススマートチェーン)にも対応しました。
また、第3のRealm(レルム)としてイーサリアムチェーンが2022年7月18日に追加されています。
Solana、BNB、ETHのどのブロックチェーンを選択しても遊び方には変わりはありませんが、2点注意点があります。
例)BNBチェーンで購入したスニーカーをSolanaチェーンには移動できない
(運営からはチェーンブリッジ対応予定などのアナウンスはありません。)
今まではレルム間(SOLとBSC、ETH)のエナジーは共有されていましたが、6月21日アップデートされたSTEPN Ver 0.73で分離されました。
2.GSTはチェーンによって違う
同じGSTの表記となっていますが、各チェーンごとでGSTがあります。
- Solanaチェーン:sGST
- BNBチェーン:bGST
- ETHチェーン:eGST
3つのGSTは価格も違うため、注意が必要です。
本記事では基本的にSolana(ソラナ)チェーンで利用することを中心に解説していきます。
STEPNで利用される暗号通貨
STEPNは歩くことで暗号通貨が報酬として受け取れるとご説明しましたが、暗号通貨の種類がいくつかあります。
まず、STEPN内の独自のトークンとして、GST(Green Satoshi Token)が発行されています。
また、STEPN内ではGST以外にも、
-
- SOL(Solana):靴の購入やGMT、GSTの購入
- GMT(Green Metaverse Token):レベルアップやmint
※mintとは、2足のスニーカーを合成して新しいスニーカーを作ること
- USDC:SOL、GST、GMTの購入
STEPNで得た収益に税金はかかる?
STEPN内では歩くことでGSTを得たり、スニーカーを売却してSOLを得ることができます。
STEPN内の暗号通貨の獲得や売却は収益となり、税金がかかる可能性があります。
では、スニーカーのリペアやレベルアップ、mintで消費したGSTやGMTはどんな扱いになるのでしょうか?
STEPNのルールは複雑で、それぞれにどういった課税の可能性があるか注意しておく必要があります。
そこで2022年5月23日現在までにわかっている点を整理してみました。
STEPNには2つの口座情報がある
まず、STEPNには、Wallet(ウォレット)とSpending Account(スペンディングアカウント)という2つの暗号通貨の保管場所があります。
両者はTrasnferボタンで暗号通貨を移動することができ、例えば靴を買うためにはWalletからSpending Accountに転送して購入します。
また、暗号通貨を売却したい場合はSpending AccountからWalletへ転送し、取引所へ送金し売却することで日本円にすることが可能です。
Wallet(ウォレット)でできること
- 暗号通貨取引所からSTEPNアプリへの入金
- STEPNアプリから暗号通貨取引所への入金
- SOL、GST、GMT、USDCの購入・売却
- Spending Accountへの暗号通貨の移動
Spending Account(スペンディングアカウント)でできること
- 歩いた報酬の受け取り(GSTの受け取り)
- スニーカーの購入(SOLの支払い)
- スニーカーの売却(SOLの受け取り)
- スニーカーのリペア(GSTの支払い)
- スニーカーのレベルアップ(GST、GMTの支払い)
- スニーカーのmint(GST、GMTの支払い)
- Walletへの暗号通貨の移動
Wallet(ウォレット)はSOLSCANで確認が可能
Wallteでの取引はSOLSCAN(https://solscan.io/)にアドレスを入力すると履歴を取得することが可能です。
WalletとSpending Account同士の履歴はアプリで閲覧可能
2022年5月17日のアプリアップデートにより、アプリ内でWalletとSpending Account同士の履歴は確認できるようになりました。
各取引はSOLSCANへリンクしていて、WEBサイトで確認が可能です。
Version 0.6.6 is available:
? Added 2FA
? Optimized Profile setting
? Added GST daily cap increase option (User must reach 90% of daily GST token cap to see the option)
? Added transaction history in Spending account pic.twitter.com/YwVrQHi1zW— STEPN | Public Beta Phase IV (@Stepnofficial) May 16, 2022
しかし、それだけでは収益計算に必要な情報が足りていません。
Spending Account内でまだ見れない履歴がある
2022年5月22日現在、Spending Account(スペンディングアカウント)での取引は履歴を一覧で見ることは出来ません。
つまり、スニーカーのリペアやレベルアップ、mint等に使った暗号通貨の履歴を見ることができないのです。
現在、STEPNのアプリ内で確認することができるのは、
- Spending Accountの現在の残高
- 歩いて得たGSTの履歴
のみになっています。
STEPN運営元では、今後Spending Account内の履歴を取得できるよう開発を進めるとの情報もあり、解消される可能性はあります。
【朗報!?】
STEPN のSpending アカウントはオフチェーンのため、Solscanなどで履歴が追えず、税金計算のために自分で詳細に記録を残す必要があります?そこで技術的に可能かはわかりませんがアプリの開発担当で共同設立者のJerryさんと解決策がないか、話し合えることになりました?♂️一歩前進❗ pic.twitter.com/DvyxXJBxcI
— Ling.eth ??⛩? (@Lingethinvestor) March 4, 2022
STEPNを税務の点から整理
STEPN内で発生するSOL・GST・GMTの獲得と利用の視点で整理します。
こちらではSOLチェーンの場合で解説していますが、BSCや今後増えると噂のあるチェーンについては随時内容を更新します。
なお、日本国内での正式な税務見解が示されていない点とSTEPNスニーカーの所有目的によって解釈が変わる可能性があります。
獲得した場合
- 歩いて獲得したGST・GMT:ボーナスとして処理
- ミステリーボックスで獲得したGST:ボーナスとして処理
- スニーカー売却で獲得したSOL:NFTの売却として売買で処理
- hoesbox売却で獲得したSOLNFTの売却として売買で処理
- ジェム売却で獲得したSOL:NFTの売却として売買で処理
利用した場合
-
- スニーカーのレベルアップでGST・GMTを利用
NFTから将来得られる収益価値を高めるものとして
NFTの取得価額に算入する処理または経費として処理
例)
・取引通貨名(+):増える通貨⇨NFT Shose
・取引量(+):増える量⇨0
・取引通貨名(-):減る通貨⇨SOL
・取引量(-):減る量⇨1
-
- スニーカーのリペアでGSTを利用:経費
- mintでGST・GMTを使用:経費
- ソケット開放でGSTを利用
NFTから将来得られる収益価値を高めるものとして
NFTの取得価額に算入する処理または経費として処理
例)
・取引通貨名(+):増える通貨⇨NFT Shose
・取引量(+):増える量⇨0
・取引通貨名(-):減る通貨⇨SOL
・取引量(-):減る量⇨1
-
- ミステリーボックス開放でGSTを利用
NFTから将来得られる収益価値を高めるものとして
NFTの取得価額に算入する処理または経費として処理
例)
・取引通貨名(+):増える通貨⇨NFT Shose
・取引量(+):増える量⇨0
・取引通貨名(-):減る通貨⇨SOL
・取引量(-):減る量⇨1
-
- スニーカー購入でSOLを利用:NFTの購入として売買で処理
- Shoesbox購入でSOLを利用:NFTの購入として売買で処理
- ジェム購入でSOLを利用:NFTの購入として売買で処理
- 送金:送付(自己間の資金移動として残高に変動なし)
- 送金手数料:手数料として処理
損益計算ツールGtaxを使って計算される方へ
Gtaxを利用してSTEPNの損益計算を行う方のためにヘルプページを用意しています。
以下のページを参考に計算を行ってみてください。
【NFTの取引データをアップロードする方法】
https://support.crypto-city.net/hc/ja/articles/4413317310233-
まとめ
現在わかっているSTEPNにかかる税金について解説してきました。
今後STEPNのバージョンアップにより、暗号通貨の新たな獲得方法や支出も出てくることが予想されます。
Gtaxでは2022年11月24日現在、SOLチェーンのsGSTとBNBチェーンのbGST、ETHチェーンのeGSTに対応しています。
Gtaxに履歴をアップロードいただく際は、
としてご記載お願いいたします。
今後さらに、日本のSTEPNユーザーが安心して利用できるよう引き続き調査と対応の検討を進めてまいります。
仮想通貨の税金計算をするならGtax
確定申告を行う際は、STEPNアプリ内でのスニーカーの売買の利益に加え、GST・SOLなどの仮想通貨取引の正確な利益計算が必須です。
仮想通貨の利益の計算は非常に複雑ですが、『Gtax』を利用すると取引所でのSOLの購入・売却などで発生する利益の計算をカンタンに行うことができます。
※現在、STEPNアプリのSpending Account内取引の自動計算には対応していませんが、今後Gtaxでカンタンに計算できるよう対応に向け調査・検討を進めています
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